2016年12月30日金曜日

年の瀬に

ウェブサイトのアドレスがうまくリンクせず、こんなときに四苦八苦。
2016年12月末現在のところこのアドレスで表示されます。
http://shuyaao.wixsite.com/architree

2016年は仕事の幅が大きく広がりました。一番大きな動きは子育ての環境づくりに取り組む「NPO法人むかいしまseeds」を設立したことです。それによって今までには交わらなかった輪と出会い、歯車がかみ合いまわってきているような気がします。

建築家にできる仕事は世の中にまだまだたくさんあります。この瀬戸内の環境でできること、瀬戸内の環境だからできることをこれからもどんどんやっていきたいと思います。

2016年、ありがとう!

良いお年をお迎えください。

2016年6月28日火曜日

夕暮れコンサートのご案内@83ハウス

7/2(土)にまたもやアトリエを引き渡し、83ハウスではこんなイベントをやります。

瀬戸さんは向島在住のクラリネット吹き、その瀬戸さんが海と空を見ながら作曲した小品をあつめたCD「クラリネット・スケッチ」を発売されました。その記念にホームグラウンドである83ハウスで、ソロで、目の前で吹いてくれます。

お店を出してくれる桃の家さんも空間あいまいさんも、ヨガをしてくれる高原さんも、英語の絵本読み聞かせをしてくれるABC Treeもすべて向島産という島の魅力詰まったイベントです。

アーキツリーに家のこと相談したい方もどうぞいらしてください。

雨が降りませんように!

https://www.facebook.com/events/1802736853296759/

2016年6月20日月曜日

びんご経済リポート

6月20日号の『びんご経済リポート』に掲載されましたのでお知らせします。

★樹を植えることをするような大人になりたかった
★瀬戸内らしい豊かさを求めて
★心地よい「空間」を植えたい

など、ぼくがたくさんお話ししたことをさすがに上手に文字にしてくれます。
取材をしてくれたハシキョウさん、ありがとうございました。

尾道のイルポンで食事をしていると、たまたまお隣になった方から「経済リポートに載ってらっしゃいましたよね〜」と声をかけられ、地方紙の影響力を思い知らされました。

今までつながりにくかった人とつながれるのではないかと期待しています。


2016年6月11日土曜日

厳島詣で

ブログの更新が滞りすぎています。

そんな間に幾つかの家の改修工事が終わり、「音楽と風景」というイベントの会場デザインのお手伝いをしたり、こどもたちの育つ環境をなんとかするぞというNPO法人を立ち上げたりと前に向かってしっかりと歩いています。

夏を目の前に島は釣りシーズンでもあったり。

websiteの<建築の仕事>、Facebookも合わせてごらんください。

さて、そのNPO法人の登記をするために広島へ行ったチャンスに厳島へ詣でてきました。
以前も紹介したことがあるのですが、ここは天幕の聖地。
前回は天気に恵まれず天幕ひとつしか見られなかったのですが、今回は見事に覆われていたのです。

その軽やかなこと、リズミカルであること!

商店街のアーケードにはない風が抜ける感じ、光がさす眩しさ、そして影の安心感。
布で覆うだけでこんな空間をつくることができるのです。

マルシェにも応用したいなあといつも頭のどこかにこの天幕のことがあるのです。






2016年3月29日火曜日

窓を開けよう

建物の中に居ながらにして空が見えるというのはとても気持ちがいいものです。
スカッと広がる青い空、流れる雲、ときには飛行機が横切り、月の輝きも感じられ、流れ星が見えたり、UFOが現れたりして!!!
だからいつでもぼくはどこに窓を開けてやろうか、どこから光を入れてやろうかと少しは無理をしてでも考えずにはいられないのです。

ただいま改修中の住宅は、最も日当たり良く気持ち良いはずの南側に車庫が取られ、室内には全く光が届かないつくりとなっていたので、その車庫の天井を取り、屋根に大きな天窓を3つも付けました。

そうすることでなんと気持ち良いこと。3月でも太陽の光が部屋まで届いているではないですか。大成功!




車庫だった部分。
ここはデッキを敷いて屋外のような室内のようなサンルームに変身します。



LDKからの眺め。
大きな引き違いのドアの上にガラスの欄間もつくって、より光が届くように。



改修前の駐車場の様子。



GW前には引越し予定、追い込み中。

2016年3月1日火曜日

復習と予習の旅

わたしの師匠は鈴木 恂という人ですが、その師匠にあたる吉阪隆正という人の展覧会が東京の国立近現代建築資料館で開催中、行ってきました。

みなでつくる方法 吉阪隆正+U研究室の建築
DISCONTINUOUS UNITY




2002年、2004年に行われた展覧会ではわたしもCDをつくったり、年表をつくったり、ウェブサイトをつくったりと大変な思い出の一つなので今回も見ない訳にはいかないのです。

会場の中心に設置されているのは油土でつくられた巨大な模型。



しっかりと手すりも握りました。




そしてその夜は八王子にある大学セミナーハウスでシンポジウム。
鈴木先生やU研究室の方に加え、懐かしい先生方にもたくさん会うことができてもうそれだけで来た価値がありました。
まるで学生時代を思い出すようなその雰囲気、わたしはこの雰囲気から多くのことを学んだのです。

これが大学セミナーハウスの本館。
大地に楔を打ったように逆三角形の建物。




国際交流館と本館の遠景。
建物が生きてるみたいで動き出しそうなのです。




こちらは鈴木先生のアトリエ、AMSの引き手。



大学セミナーハウスで今まで学んできたことを復習した後は、東京の中心へ戻りわたしが非常勤講師をつとめる京都造形芸術大のシンポジウムに参加してきました。

ここでもちょうど大学説明会があったことも重なり、予期せず懐かしい先生方に会うことができて何とラッキーなこと。
そして東北との関係もできて今後の動きが楽しみなのです。

瀬戸内の環境を存分に活用してこどもたち、大人たちの遊び場をつくろうという動きをこれからはじめようとしていまして、なのでこのシンポジウムは未来への予習となったのです。

未来を考えることの中心は「こども」なのだという確信の旅でもありました。


2016年2月19日金曜日

縄文式ワイナリー

岡山の西の端、瀬戸内から車で30分ほど山を登った町でこんなプロジェクトも始まりました。
ワインですよ、ワイン。
ワインをつくるのです。
しかもその町はすでにワインのバリバリの産地でもあるのです。

ゲーリー、ヌーベル、ホール、ザハ・・・みなさんワイナリーを設計されている。

でもわたしが設計するのはおそらく世界で最も小さなワイナリー。

しかも縄文式を妄想中という。

今年の秋の実りを目指しています。


【パン工房の裏にて】2016年2月12日、HINOMOTO某所。友人の建築家がはるばる海を越えてやってきた。彼は着くなり、ここに〈ワイン塚〉の可能性を指摘した。HEISEI...,SHOWA...,or JOMON?ぼくたちは未来の発掘調査を開始した。
Posted by 「ワインの街・井原」をつくろう! on 2016年2月12日

2016年2月8日月曜日

人の流れ

ここ最近の一番大きな仕事、正確には一番多くの人に見てもらえた仕事は「おのみち家族の台所」というマーケットのレイアウト、会場デザインという仕事です。月に一回、第一日曜日に商店街の広場で開催されるこのマーケット、ぼくもお客さんとして毎回楽しんでいたのですが、出展者の増加と来客の増加で会場が手狭になり、どうにもなりません、なんとかできないのでしょうかと相談を受けたのがもう一年以上前のこと。それからしばらくは様子を見ていたのですが、人はあふれんばかりに増え続け、居場所もないくらいになってしまったのでついに動くことになりました。そして2015年の10月から新しいレイアウトに変わったのです。

出展者数は30〜40店舗、野菜、柑橘、パン、お菓子類、飲食に雑貨、子ども向けワークショップなどお店の内容は多彩です。このマーケットはオーガニックマーケットを基本の考えとして持っているのでお店の意識も高く、お客さんもそれにひかれて毎月を楽しみにしているのです。

そしてここに行けば仲間に会える、ここに行けば面白い出会いがある、そして安心して美味しいモノが楽しく買えるという、まさにコミュニケーションの場でもあるのです。それがとても重要な意味を持っていると思います。











ぼくがやったことはといえば、テントの大きさを分けて配置を揃えたり、回転させたりして調整したこと。それにより人が歩きやすい流れをつくったこと、また人の佇む場所、食べる場所、おしゃべりする場所をつくったこと。たったそれだけのことなのですが、その効果は予想以上に大きく、見ていても面白いくらいに人の流れが明らかに変わりました。












おのみちを代表するオーケストラ(?)、ほにゃらら楽団。











「わたしはストーブだ」というイベントをされている石岡さんにはポケットロケットベンチという薪ストーブであたためるベンチをつくってもらいました。

















こどもたちの遊ぶ場はのぶえさんが力を発揮してくれています。




人間も動物、生物なので、テントの配置が少し変わっただけでも無意識のうちに足がそちらへ向いたり、ぐるぐる回ってみたり、また戻ってみたり、そういう動きをするんだなというのを実感しました。「空気感」とか、「空間感」というものを敏感に感じているのでしょう。

家や建物を設計するだけが建築家の仕事ではなく、ましてかっちょいいデザインのものを設計するのが建築家ではなく、人の動きやすさや、生活しやすさ、気持ち良さを設計することが建築家の仕事であり、職能であると身に沁みて感じたのでした。

このマーケットはまだまだ新しい試みに挑戦していく予定ですのでお楽しみに。

次回は3月6日(日)開催。ぜひ覗きに来てみてください。
場所はココ!

2016年2月3日水曜日

節目

本日2月3日は節(ふし)を分けるという節分の日、節目の日。樹の幹のごつっとした節、斧を振りおろしてもそう簡単には割れない節、節からまた幹が枝分かれして伸びるのです。

さてfacebookでの更新に任せてしまい、このブログはすっかり滞っていますがそれは良くない、しっかりと伝えていきたいと思う節目の日。

その間のWORKSをいろいろとご紹介します。

色違いの3枚の扉の向こうにはキッチン、洗面、トイレ、シャワーユニットが隠されています。住宅の2Fに水回りを追加するという改修工事。



















夏は日差しをさぎり、冬は日差しを取り込むというブリーズソレイユ。フランス人大工のシモンにつくってもらいました。




















2mmのステンレス板を継ぎ目なくシンクも一体で折り曲げ加工してもらいました。
私も使ってみたくなるような潔いキッチンをつくりました。
床にはコルクタイルを貼っています。



























キッチンストーブのある玄関小屋。
細長く、決して広くはない場所にこのストーブがデンッと構え、迎えてくれます。グローイングピースの石岡さんと左官の佐藤さんにつくってもらいました。




と、こんな感じで大規模な改修+小さな増築という計画が多いのでした。