2014年4月28日月曜日

床下と天井裏

ただ今改築の設計を進めているお宅へ工事をお願いする工務店の人と一緒に現況調査に伺いました。
外壁の一部を剥ぎ、中の状態を見たり、基礎のひび割れをチェックしたり、床下を覗いて湿気やシロアリの様子を確認したり、天井裏を覗き屋根の架構や使われてる材の種類などを見ます。
改修工事の場合は開けてビックリ、これは大問題、そりゃないぜという事件が時に起こりうるので、事前にこういった調査をしっかりとする必要があります。

もう何十年も隠されていた場所をあらわにするわけですからワクワクすると同時に、ドキドキする作業。


今回はほぼ予想通りで大問題はなかったのですが、屋根裏に大きなスズメバチの巣を発見!

これはこの家の守り神に違いありません。
大切にしましょう。


2014年4月23日水曜日

アトリエ アーキツリー

本日2014年4月23日、青山修也建築計画は

<アトリエ アーキツリー atelier architree>

に名称を改めました。

思えばまだ若かりし中学生か高校生の頃、大人になったら樹を植えるようなことをしたいなあと夢見ていたことがありました。そんなイメージが頭の中にあったのか大学は農学部に通い、樹ではなくハーブを植えていました。巡り巡っていつの間にやら建築の道へ進み、設計事務所を開業し、新しい建物を設計したり、古い建物を改修したりという仕事をするようになりました。東京やこの瀬戸内にいくつかぼくの設計したモノができあがり、ふと気づいてみるとそれはもしかして樹と同じなのではないかと。ぼくは樹を植えるのと同じように建築を植えているのではないかと。大学生の頃、育てたハーブの苗を空き地や公園や川原に植えてみたり、友人たちにプレゼントしていたのも同じことなのかも。

建築を植える。

空間を植える。

生活を植える。

そんなことを考えながら今後も最高に楽しいこの建築の仕事に携わっていきたいと考えています。
引き続き<アトリエ アーキツリー>をどうぞよろしくお願いいたします。


2014年4月21日月曜日

模型

久しぶりに模型をつくっています。
木造2階建ての住宅ですが、新築ではなく既存のものを大きく改修します。
築40年弱、外壁を貼り直したり、台所を広げたりと何度か手を入れているようですが、今回は大改修です。
現在の状態をほぼ全て取り払い、間取りも大きく変更、玄関の位置も変え、屋根の上には広いテラスをつくり、冬にはあたたかなサンルームを増築する、しかも2世帯住宅への改修という盛りだくさん改修なのです。
更には国土交通省の「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の補助金がもらえる事になり、これからの住宅事情を考える上で大変良い参考例になるのではないかと思います。

地方都市にも、田舎にも古い住宅はたくさん余っています。
家は新しく建てなきゃいけない、という考え方ではなく、今あるものをその良さを生かしながら現代の暮しに合わせて改修するという考え方がこれからは増えてくるはず。

同じように古い家に住み続けているけれど、暗い、寒くて暑い、狭苦しい、収納少ない、“ナントカデキンモンカ”と行き詰まっている方もたくさんいらっしゃるのではないかと思います。
何とかできます、何とでもできます。

改修は家が甦り、生き返り、生まれ変わり、喜んでいるようでその佇まいを見るのが楽しみなのです。























庭を見るとライラックの花の蜜を吸いにアゲハチョウがやってきました。
花の美しい良い季節です。

2014年4月11日金曜日

広い土間を

山の桜も散りはじめ、タケノコはニョキニョキ、樹々は芽吹いてきました。蛇やムカデもそろそろ姿を現す季節です。
そんな自然に囲まれた場所に、こんな佇まいの古い家を訪ねました。
なんとツバメの夫婦が家の中まで入ってきて巣を作る場所を探しているようです。
















至ってシンプルな作りですが、梁も柱も立派で、土壁も美しく、作った人の丁寧さが伺える建物。
この建物を変身させます。
広い土間には料理ができてベンチにもなる大きなロケットストーブ、居間にはできればオンドル式の床暖房、大きなテラスと井戸水を使った見晴らしの良いお風呂、2Fの窓からは田園風景のパノラマ。

妄想は広がりこぼれてきます。



2014年4月1日火曜日

SPRING TRIP TO TOKYO

冬から春へと季節の変わる隙間に東京へと旅をしてきました。
出発の朝は−0.5℃の寒さだったのに、帰る日の最高気温は21℃というまさに季節の変わり目。
今年も東京の桜を見ることができました。

何より驚いたのは東京の建設ラッシュ。
まるでバブルのような勢いであらゆる場所で工事が進んでいました。
ぼくが暮していた代々木上原周辺は特にひどいようで、ちょうど築30〜50年辺りの建物がつぎつぎに壊され、工事中の現場がそこかしこ。
建築看板を見ると設計者のほとんどが大手のデベロッパーやハウスメーカーなので残念ながらこれでは良い建物は期待できそうにありません。
目には見えないお金だけがグルグルとめまぐるしく、加速を続けながら回っている印象を受けました。















Y字路にあったお庭の素敵な住宅も取り壊され・・・。
時々アボカドを買っていたトラックの八百屋さんはいつもの場所に健在。




長い改修を終えた東京都美術館
派手さはないけれど確かな美しさ。



まるで中米にでも来ているような建物にも出会いました。


さて4月の始まり、瀬戸内の春をいっぱいに感じましょう。