2013年6月20日木曜日

現場通勤運動

ただいまの現場は朝の人通りの少ない商店街を横切り、

電車が通ると体をかすめるような踏切を渡ると 、
 階段で、すでに写真が傾くくらいの疲労。
 お寺の境内を抜けてもまた階段。
おっと、大工さんを待たせてしまいました。


















足はガクガク、息はハアハア、たどり着いた先にはこんな景色が待っています。

尾道。













田舎での車生活は歩くことを少なくさせるので、少し離れた駐車場に車を止めてしっかり歩くこと。

人は歩かなければいけません。
人が歩くことによって、エネルギーが生まれ、街が生きてきます。

建築家も歩かなければいけません。
アルキテクトになるためにも。

2013年6月6日木曜日

ゴミ問題

改修の仕事はまずゴミの処理を考えなければいけません。
最近では分別も当たり前のようになり、見事なほど丁寧に、そして完璧に分別されてトラックに積まれた解体ゴミの姿をよく見かけます。

木材でも釘が抜いてあるもの、ないもの、燃やせるもの、燃やせないので埋め立てられるもの、特別な処理を要するもの、リサイクルできるもの。

今回の現場は築50〜60年のもうそれ自体がゴミになってしまってもおかしくないような建物。60平米程度のほんの小さな建物であっても壁をはぎ、天井をめくればそれはゴミの山になってしまいます。天井をめくればその前の天井が現れ、またそれも壊さなければいけません。以前の改修のときに、古いものを上から塞ぐように隠してあるので、元々の古い仕上げ材が次々と姿を現します。そう、50〜60年ぶりに。

今では珍しくなってしまった芯に藁を使った古畳は畑の肥やしになるため、因島で自然農をされてるうみかぜ草園さんに引き取っていただいたのですが、残念なことに有機JAS規格では認められていないらしく、そのまま行き場を失っているとか。畳に使われている残留薬品の影響だという理由らしいのですが、有機農業の畑に使えないような畳の上でぼくたちはゴロンと横になり、ベタッと座り食事をしているのでしょうか?

自然素材だと喜んでいる畳であっても農薬の影響があり、それが数十年後も残留している・・・。まるでセシウムやプルトニウムと同じような話が身近な素材でもあるのです。

気をつけなければいけません。

新しく使う材料はゴミとなる日のことも考えて選ぶ必要があります。



エアコンに使われていたこの銅管はグローイングピースの石岡さんが喜んで持ってかえられました。この銅管に冷水を循環させて、扇風機の前に置くと簡易な冷房になるという話です。実験の結果をぜひ聞いてみたいです。




2階の天井を取るとなかなか丁寧な下地が見えてきました。
普段は見えない下地といえども未来の人には見られてしまうことがあるので、いい加減な仕事はできません。