2016年2月19日金曜日

縄文式ワイナリー

岡山の西の端、瀬戸内から車で30分ほど山を登った町でこんなプロジェクトも始まりました。
ワインですよ、ワイン。
ワインをつくるのです。
しかもその町はすでにワインのバリバリの産地でもあるのです。

ゲーリー、ヌーベル、ホール、ザハ・・・みなさんワイナリーを設計されている。

でもわたしが設計するのはおそらく世界で最も小さなワイナリー。

しかも縄文式を妄想中という。

今年の秋の実りを目指しています。


【パン工房の裏にて】2016年2月12日、HINOMOTO某所。友人の建築家がはるばる海を越えてやってきた。彼は着くなり、ここに〈ワイン塚〉の可能性を指摘した。HEISEI...,SHOWA...,or JOMON?ぼくたちは未来の発掘調査を開始した。
Posted by 「ワインの街・井原」をつくろう! on 2016年2月12日

2016年2月8日月曜日

人の流れ

ここ最近の一番大きな仕事、正確には一番多くの人に見てもらえた仕事は「おのみち家族の台所」というマーケットのレイアウト、会場デザインという仕事です。月に一回、第一日曜日に商店街の広場で開催されるこのマーケット、ぼくもお客さんとして毎回楽しんでいたのですが、出展者の増加と来客の増加で会場が手狭になり、どうにもなりません、なんとかできないのでしょうかと相談を受けたのがもう一年以上前のこと。それからしばらくは様子を見ていたのですが、人はあふれんばかりに増え続け、居場所もないくらいになってしまったのでついに動くことになりました。そして2015年の10月から新しいレイアウトに変わったのです。

出展者数は30〜40店舗、野菜、柑橘、パン、お菓子類、飲食に雑貨、子ども向けワークショップなどお店の内容は多彩です。このマーケットはオーガニックマーケットを基本の考えとして持っているのでお店の意識も高く、お客さんもそれにひかれて毎月を楽しみにしているのです。

そしてここに行けば仲間に会える、ここに行けば面白い出会いがある、そして安心して美味しいモノが楽しく買えるという、まさにコミュニケーションの場でもあるのです。それがとても重要な意味を持っていると思います。











ぼくがやったことはといえば、テントの大きさを分けて配置を揃えたり、回転させたりして調整したこと。それにより人が歩きやすい流れをつくったこと、また人の佇む場所、食べる場所、おしゃべりする場所をつくったこと。たったそれだけのことなのですが、その効果は予想以上に大きく、見ていても面白いくらいに人の流れが明らかに変わりました。












おのみちを代表するオーケストラ(?)、ほにゃらら楽団。











「わたしはストーブだ」というイベントをされている石岡さんにはポケットロケットベンチという薪ストーブであたためるベンチをつくってもらいました。

















こどもたちの遊ぶ場はのぶえさんが力を発揮してくれています。




人間も動物、生物なので、テントの配置が少し変わっただけでも無意識のうちに足がそちらへ向いたり、ぐるぐる回ってみたり、また戻ってみたり、そういう動きをするんだなというのを実感しました。「空気感」とか、「空間感」というものを敏感に感じているのでしょう。

家や建物を設計するだけが建築家の仕事ではなく、ましてかっちょいいデザインのものを設計するのが建築家ではなく、人の動きやすさや、生活しやすさ、気持ち良さを設計することが建築家の仕事であり、職能であると身に沁みて感じたのでした。

このマーケットはまだまだ新しい試みに挑戦していく予定ですのでお楽しみに。

次回は3月6日(日)開催。ぜひ覗きに来てみてください。
場所はココ!

2016年2月3日水曜日

節目

本日2月3日は節(ふし)を分けるという節分の日、節目の日。樹の幹のごつっとした節、斧を振りおろしてもそう簡単には割れない節、節からまた幹が枝分かれして伸びるのです。

さてfacebookでの更新に任せてしまい、このブログはすっかり滞っていますがそれは良くない、しっかりと伝えていきたいと思う節目の日。

その間のWORKSをいろいろとご紹介します。

色違いの3枚の扉の向こうにはキッチン、洗面、トイレ、シャワーユニットが隠されています。住宅の2Fに水回りを追加するという改修工事。



















夏は日差しをさぎり、冬は日差しを取り込むというブリーズソレイユ。フランス人大工のシモンにつくってもらいました。




















2mmのステンレス板を継ぎ目なくシンクも一体で折り曲げ加工してもらいました。
私も使ってみたくなるような潔いキッチンをつくりました。
床にはコルクタイルを貼っています。



























キッチンストーブのある玄関小屋。
細長く、決して広くはない場所にこのストーブがデンッと構え、迎えてくれます。グローイングピースの石岡さんと左官の佐藤さんにつくってもらいました。




と、こんな感じで大規模な改修+小さな増築という計画が多いのでした。