尾道水道を臨む坂の途中にはかつて別荘や迎賓館のような使われ方をした建物がまだまだたくさん残っています。
状態はさまざまですが、これらの建物が尾道の風景をつくっていることは間違い無いのです。
さて、改修を依頼され本日実測に伺った家もそんな家のひとつ。
2Fの一番立派な造りをした和室はそこに佇んでいると今でも当時の名残りが感じられるほど、職人さんの跡がそこかしこに見えるのです。
その和室の南側には狭いながらも日当たりの良い縁側があり、そこからは尾道水道のパノラマを楽しんだことでしょう。
残念ながら今は駅前のマンション群に立ちはだかれ、海はわずかしか見ることができないのですが。
窓を開け、「こんな風景に誰がした〜」と叫びました。
この家も築100年近いですから傾きも歪みも雨漏りもシロアリも・・・。
しかしそんなことではもう驚かなくなりました。
ドンと来い、キラッと光らせてやろうではないかという意気込みで。