2018年11月8日木曜日

『せとうちスタイル vol.7』

こちらのブログは全く手をつけておらず、気がつけばもう1年ほども更新されていませんでした。。。

facebookにページがありますのでぜひそちらもご覧ください。

 さて、『せとうちスタイル』という雑誌の<瀬戸内ヒュッゲを探して>という特集にアーキツリーを含めたわたしと家族の暮らしの様子が取り上げられました。しかも8ページという大特集です。

ぜひご笑覧いただき、感想などお聞かせいただけるとうれしく思います。



2017年12月6日水曜日

【スケット募集中】

寒さが加速しマウスを握る手が霜焼けになりそうですが、アーキツリーの活動も加速しようと思いまして仕事を手伝ってくれる人を募集します。
スタッフを雇用する体制は整っていませんので、アルバイト、パート的だったり、プロジェクト契約だったり、申請業務だったり、材料調達だったり、オープンデスクもあり、事務所に常駐せずに仕事ができる人を探しています。

◎設計の仕事をバリバリしてたのに子育てで中断、でもときどき図面描きたくなってウズウズするわ、というようなママ。
◎図面は描けるんだけどCADオペレーターのようなことばかりやってたのでもっと楽しい設計をしたいという建築士。
◎引退してのんびり畑やったり、旅行したり、孫と遊んだり楽しんでるけど、時々なら図面描いてもいいよという凄腕の大先輩。
◎都会の生活には疲れてUターンしたものの、手持ち無沙汰でそろそろ仕事せんといけんなあという元設計事務所勤務。
◎われわれより既に思想は進んでいるけど実務が未経験、これから未来をになう志の高い学生諸君。
などなど、アーキツリーの仕事に興味がある方、いっしょに瀬戸内文化圏の暮らしを豊かにする仕事をしませんか。
現在進行中のプロジェクトとしましては、
●築100年程度の古民家の移築+新築
●海まで5歩、広いパーゴラデッキのある小さな家
●屋根で野菜を育てるサンルーム+薪暮らしの小屋
●イノシシが立ち止まって考えるようなイノシシ除けの柵
などなど普通の設計ではあまり経験できない、新しい建築家の仕事を考えさせられるようなプロジェクトばかりです。
ご興味ある方はぜひメール、お電話、直接お話などお気軽にお問い合わせください。お待ちしています。

2017年6月20日火曜日

【アーキツリーの建築教室#1企画】

7/29(土)30(日)にわたしが代表とつとめるNPO法人のむかいしまseeds主催で「あしぶね学校マーケット」をやるのですが、アーキツリーは竹や木の枝、葉っぱなど身近にある自然な素材を使って日よけや小屋などこどもたちの居場所をつくる教室をやってみようと考えています。
具体的にはまだまだ構想妄想段階なのですが、わたしもこんなのつくりたい、あんなのつくってみたいという方いらっしゃいましたらいっしょにつくりませんか。参加者という立場ではなく、共同主催者として、TAとして、もしくは先生として学生の方でも建築家の方でもパパでもママでも協力してくれる方を募集します。
ご興味のあるかたはメッセージください。
・参考図書としましては、

『建築教室/丸山欣也/INAX出版』
『シェルター/ロイド・カーン/グリーンアロー出版社』
『GROW YOUR OWN HOUSE/Vitra Design Museum』
『こどもたちの100の言葉ーレッジョ・エミリア市の幼児教育実践記録/学研』
『家と身体/鈴木 恂/インデックスコミュニケーションズ』

などなど。



2016年12月30日金曜日

年の瀬に

ウェブサイトのアドレスがうまくリンクせず、こんなときに四苦八苦。
2016年12月末現在のところこのアドレスで表示されます。
http://shuyaao.wixsite.com/architree

2016年は仕事の幅が大きく広がりました。一番大きな動きは子育ての環境づくりに取り組む「NPO法人むかいしまseeds」を設立したことです。それによって今までには交わらなかった輪と出会い、歯車がかみ合いまわってきているような気がします。

建築家にできる仕事は世の中にまだまだたくさんあります。この瀬戸内の環境でできること、瀬戸内の環境だからできることをこれからもどんどんやっていきたいと思います。

2016年、ありがとう!

良いお年をお迎えください。

2016年6月28日火曜日

夕暮れコンサートのご案内@83ハウス

7/2(土)にまたもやアトリエを引き渡し、83ハウスではこんなイベントをやります。

瀬戸さんは向島在住のクラリネット吹き、その瀬戸さんが海と空を見ながら作曲した小品をあつめたCD「クラリネット・スケッチ」を発売されました。その記念にホームグラウンドである83ハウスで、ソロで、目の前で吹いてくれます。

お店を出してくれる桃の家さんも空間あいまいさんも、ヨガをしてくれる高原さんも、英語の絵本読み聞かせをしてくれるABC Treeもすべて向島産という島の魅力詰まったイベントです。

アーキツリーに家のこと相談したい方もどうぞいらしてください。

雨が降りませんように!

https://www.facebook.com/events/1802736853296759/

2016年6月20日月曜日

びんご経済リポート

6月20日号の『びんご経済リポート』に掲載されましたのでお知らせします。

★樹を植えることをするような大人になりたかった
★瀬戸内らしい豊かさを求めて
★心地よい「空間」を植えたい

など、ぼくがたくさんお話ししたことをさすがに上手に文字にしてくれます。
取材をしてくれたハシキョウさん、ありがとうございました。

尾道のイルポンで食事をしていると、たまたまお隣になった方から「経済リポートに載ってらっしゃいましたよね〜」と声をかけられ、地方紙の影響力を思い知らされました。

今までつながりにくかった人とつながれるのではないかと期待しています。


2016年6月11日土曜日

厳島詣で

ブログの更新が滞りすぎています。

そんな間に幾つかの家の改修工事が終わり、「音楽と風景」というイベントの会場デザインのお手伝いをしたり、こどもたちの育つ環境をなんとかするぞというNPO法人を立ち上げたりと前に向かってしっかりと歩いています。

夏を目の前に島は釣りシーズンでもあったり。

websiteの<建築の仕事>、Facebookも合わせてごらんください。

さて、そのNPO法人の登記をするために広島へ行ったチャンスに厳島へ詣でてきました。
以前も紹介したことがあるのですが、ここは天幕の聖地。
前回は天気に恵まれず天幕ひとつしか見られなかったのですが、今回は見事に覆われていたのです。

その軽やかなこと、リズミカルであること!

商店街のアーケードにはない風が抜ける感じ、光がさす眩しさ、そして影の安心感。
布で覆うだけでこんな空間をつくることができるのです。

マルシェにも応用したいなあといつも頭のどこかにこの天幕のことがあるのです。






2016年3月29日火曜日

窓を開けよう

建物の中に居ながらにして空が見えるというのはとても気持ちがいいものです。
スカッと広がる青い空、流れる雲、ときには飛行機が横切り、月の輝きも感じられ、流れ星が見えたり、UFOが現れたりして!!!
だからいつでもぼくはどこに窓を開けてやろうか、どこから光を入れてやろうかと少しは無理をしてでも考えずにはいられないのです。

ただいま改修中の住宅は、最も日当たり良く気持ち良いはずの南側に車庫が取られ、室内には全く光が届かないつくりとなっていたので、その車庫の天井を取り、屋根に大きな天窓を3つも付けました。

そうすることでなんと気持ち良いこと。3月でも太陽の光が部屋まで届いているではないですか。大成功!




車庫だった部分。
ここはデッキを敷いて屋外のような室内のようなサンルームに変身します。



LDKからの眺め。
大きな引き違いのドアの上にガラスの欄間もつくって、より光が届くように。



改修前の駐車場の様子。



GW前には引越し予定、追い込み中。

2016年3月1日火曜日

復習と予習の旅

わたしの師匠は鈴木 恂という人ですが、その師匠にあたる吉阪隆正という人の展覧会が東京の国立近現代建築資料館で開催中、行ってきました。

みなでつくる方法 吉阪隆正+U研究室の建築
DISCONTINUOUS UNITY




2002年、2004年に行われた展覧会ではわたしもCDをつくったり、年表をつくったり、ウェブサイトをつくったりと大変な思い出の一つなので今回も見ない訳にはいかないのです。

会場の中心に設置されているのは油土でつくられた巨大な模型。



しっかりと手すりも握りました。




そしてその夜は八王子にある大学セミナーハウスでシンポジウム。
鈴木先生やU研究室の方に加え、懐かしい先生方にもたくさん会うことができてもうそれだけで来た価値がありました。
まるで学生時代を思い出すようなその雰囲気、わたしはこの雰囲気から多くのことを学んだのです。

これが大学セミナーハウスの本館。
大地に楔を打ったように逆三角形の建物。




国際交流館と本館の遠景。
建物が生きてるみたいで動き出しそうなのです。




こちらは鈴木先生のアトリエ、AMSの引き手。



大学セミナーハウスで今まで学んできたことを復習した後は、東京の中心へ戻りわたしが非常勤講師をつとめる京都造形芸術大のシンポジウムに参加してきました。

ここでもちょうど大学説明会があったことも重なり、予期せず懐かしい先生方に会うことができて何とラッキーなこと。
そして東北との関係もできて今後の動きが楽しみなのです。

瀬戸内の環境を存分に活用してこどもたち、大人たちの遊び場をつくろうという動きをこれからはじめようとしていまして、なのでこのシンポジウムは未来への予習となったのです。

未来を考えることの中心は「こども」なのだという確信の旅でもありました。


2016年2月19日金曜日

縄文式ワイナリー

岡山の西の端、瀬戸内から車で30分ほど山を登った町でこんなプロジェクトも始まりました。
ワインですよ、ワイン。
ワインをつくるのです。
しかもその町はすでにワインのバリバリの産地でもあるのです。

ゲーリー、ヌーベル、ホール、ザハ・・・みなさんワイナリーを設計されている。

でもわたしが設計するのはおそらく世界で最も小さなワイナリー。

しかも縄文式を妄想中という。

今年の秋の実りを目指しています。


【パン工房の裏にて】2016年2月12日、HINOMOTO某所。友人の建築家がはるばる海を越えてやってきた。彼は着くなり、ここに〈ワイン塚〉の可能性を指摘した。HEISEI...,SHOWA...,or JOMON?ぼくたちは未来の発掘調査を開始した。
Posted by 「ワインの街・井原」をつくろう! on 2016年2月12日

2016年2月8日月曜日

人の流れ

ここ最近の一番大きな仕事、正確には一番多くの人に見てもらえた仕事は「おのみち家族の台所」というマーケットのレイアウト、会場デザインという仕事です。月に一回、第一日曜日に商店街の広場で開催されるこのマーケット、ぼくもお客さんとして毎回楽しんでいたのですが、出展者の増加と来客の増加で会場が手狭になり、どうにもなりません、なんとかできないのでしょうかと相談を受けたのがもう一年以上前のこと。それからしばらくは様子を見ていたのですが、人はあふれんばかりに増え続け、居場所もないくらいになってしまったのでついに動くことになりました。そして2015年の10月から新しいレイアウトに変わったのです。

出展者数は30〜40店舗、野菜、柑橘、パン、お菓子類、飲食に雑貨、子ども向けワークショップなどお店の内容は多彩です。このマーケットはオーガニックマーケットを基本の考えとして持っているのでお店の意識も高く、お客さんもそれにひかれて毎月を楽しみにしているのです。

そしてここに行けば仲間に会える、ここに行けば面白い出会いがある、そして安心して美味しいモノが楽しく買えるという、まさにコミュニケーションの場でもあるのです。それがとても重要な意味を持っていると思います。











ぼくがやったことはといえば、テントの大きさを分けて配置を揃えたり、回転させたりして調整したこと。それにより人が歩きやすい流れをつくったこと、また人の佇む場所、食べる場所、おしゃべりする場所をつくったこと。たったそれだけのことなのですが、その効果は予想以上に大きく、見ていても面白いくらいに人の流れが明らかに変わりました。












おのみちを代表するオーケストラ(?)、ほにゃらら楽団。











「わたしはストーブだ」というイベントをされている石岡さんにはポケットロケットベンチという薪ストーブであたためるベンチをつくってもらいました。

















こどもたちの遊ぶ場はのぶえさんが力を発揮してくれています。




人間も動物、生物なので、テントの配置が少し変わっただけでも無意識のうちに足がそちらへ向いたり、ぐるぐる回ってみたり、また戻ってみたり、そういう動きをするんだなというのを実感しました。「空気感」とか、「空間感」というものを敏感に感じているのでしょう。

家や建物を設計するだけが建築家の仕事ではなく、ましてかっちょいいデザインのものを設計するのが建築家ではなく、人の動きやすさや、生活しやすさ、気持ち良さを設計することが建築家の仕事であり、職能であると身に沁みて感じたのでした。

このマーケットはまだまだ新しい試みに挑戦していく予定ですのでお楽しみに。

次回は3月6日(日)開催。ぜひ覗きに来てみてください。
場所はココ!

2016年2月3日水曜日

節目

本日2月3日は節(ふし)を分けるという節分の日、節目の日。樹の幹のごつっとした節、斧を振りおろしてもそう簡単には割れない節、節からまた幹が枝分かれして伸びるのです。

さてfacebookでの更新に任せてしまい、このブログはすっかり滞っていますがそれは良くない、しっかりと伝えていきたいと思う節目の日。

その間のWORKSをいろいろとご紹介します。

色違いの3枚の扉の向こうにはキッチン、洗面、トイレ、シャワーユニットが隠されています。住宅の2Fに水回りを追加するという改修工事。



















夏は日差しをさぎり、冬は日差しを取り込むというブリーズソレイユ。フランス人大工のシモンにつくってもらいました。




















2mmのステンレス板を継ぎ目なくシンクも一体で折り曲げ加工してもらいました。
私も使ってみたくなるような潔いキッチンをつくりました。
床にはコルクタイルを貼っています。



























キッチンストーブのある玄関小屋。
細長く、決して広くはない場所にこのストーブがデンッと構え、迎えてくれます。グローイングピースの石岡さんと左官の佐藤さんにつくってもらいました。




と、こんな感じで大規模な改修+小さな増築という計画が多いのでした。

2015年6月15日月曜日

因島の家の内部公開

先日無事に竣工しました因島の家の内部写真です。
改修を考えている方へ向けてのオープンハウスをしたいと頭の中では計画しているのですが、竣工、引き渡し、引越しというのはいつものことながら余裕がなくなってしまい、その時間が取れずバタバタとしてしまいます。

ですので写真だけでも見ていただいて参考になればと紹介いたします。

2Fの洗面、ミニキッチン、雨の日の物干し用の部屋。
天井を取り払い高くしたのでのびやかな気持ちの良い場所になりました。
朝起きて、明るい場所で顔を洗って欲しいという思いから。


和室。サッシの黒と、畳縁の黒が良いリズム。


2Fリビングのロフト空間。
バッテン筋交いは補強です。
既存の梁を利用して床を貼ったので天井高は取れませんでしたが、物置、ちょっとこもる場所としては十分利用できる隙間空間です。
ロフトは男心をくすぐるらしい。







そのロフトへ上るためのハシゴ。
それほど頻繁に上る場所ではないので一段目に腰をかけられるようにベンチ風にしてみました。



1F和室の障子。
桟を細く、障子の枠を正方形に近く、広くとるデザインにしています。
写真では分かりにくいですが壁は薄いグレーの漆喰を塗っています。






これが改修前の状態。築40年ですので、まさにその時代を象徴する作り方と仕上げ材。我が家と一緒とだと思われる方も多いのではないでしょうか。

2015年6月2日火曜日

因島では第1作目

因島で改修工事中だった築40年の住宅がついに、やっと竣工し、引き渡すことができました。
着工してから半年以上、設計を始めてからもかれこれ1年以上、新築よりも時間をかけて見事によみがえりました。
これぞ「新築そっくりさん」。

当初の計画では2階部分を増築してもっと大掛かりな設計をしていたのですが、最終的にはむしろ一部を減築するだけでほぼ同じ広さで仕上げることにしました。

広島に帰ってきて初めての大きな改修物件で、それも島でこの仕事ができたこと、大変感謝しています。

改修前の様子。
地盤の沈下による傾きあり、瓦も踏んだら割れるくらいの劣化。



外壁を取り土壁が出てきて裸状態にされつつあります。


サッシも取ってまさにスケルトン。
生まれたての鳥の赤ちゃんを見ているようです。




そして完成!



内部の様子は改めて紹介します。

2015年5月28日木曜日

今更ながらご報告

このブログでも以前紹介した「はちみつハウス」、何を隠そう、いえ何も隠すことはないのですがアトリエ アーキツリーの事務所兼自宅なのでした。
今年の2月ごろから改修工事を始め4月には何とか使える状態になり、引越してからも工事は続いてもうすぐ2ヶ月が過ぎようとしています。
ここ最近になってやっと少し落ち着いてきたかなという状況なので今更ですがご報告。

そうなのです、アトリエ アーキツリーは4月より福山市から尾道市の向島へ拠点を移したのです!

ここ向島は瀬戸内海に浮かぶ小さな島ではありますが、しまなみ海道の本州側から一つ目の島で橋で渡れば20秒、フェリーで渡っても5分、泳いでも渡れるくらいの目と鼻の先にあるのです。
尾道からの距離はほんの200mという近さ、まるでヴェネツィアのようにフェリーに乗り現場へ通うという生活ができるのです。



築90年のとても広い民家の1Fを事務所スペースとして使っているのですが、ここにはときどきたくさんのこどもたちが集まることもあるので、いつでも移動できるようにテーブルと椅子とPC、最小限の資料だけを置いて仕事をしています。
ときには縁側座ってみたり、本棚のベンチに腰掛けたり、新しい仕事のスタイルに挑戦中。

これはパーティーで使った長さ3.3mの合板をテーブルにした場合。
厚みが薄い上、長いのでびょんびょんとしなり落ち着かず。
しかしこの薄さは美しい。



これはこどもたちが床に座ってレッスンをした後、そのまま使ってみたけれど腰が痛くなりすぐに断念。
庭への目線の広がりは気持ちよい。



これは一番お気に入り、畳一枚分の板をL字型に並べた状態。



GWにはクラリネットとバイオリンとダンサーの方が来てこんなライブもやりました。



というように、とても楽しく、のびのびと、いきいきとかつエキサイティングに島での活動をはじめています。

お近くにお越しの際はサイクリングの途中にでも、釣りの帰りにでも寄ってみてください。
場所はこちらです。



722-0073広島県尾道市向島町1943

2015年5月26日火曜日

新旧の交わり

着工から半年以上、設計を始めたのは去年の1月、新築よりも長く時間がかかってしまっている因島の2世帯住宅、ついに竣工間近になりました。

埋め立てられた土地なので地盤の沈下もあり、その対策として家全体をジャッキアップして既存の基礎の下に杭を打ち込んでまっすぐ起こしたのですが、それでも長年の家の傾きがひどく、水平垂直を整えるのにかなり苦労したようです。
大工さん泣かせ。

しかしそのおかげで文字通りの<新築そっくりさん>に生まれ変わりました。
この古い梁が見えていなければ改修だとは思えないかもしれません。



真ん中のバーは物干し用です。
2Fの天井を取っ払い高くしたのでそこにスペースが生まれています。
日当たりも風通しも良いので洗濯物はよく乾くでしょう。



柱は細く頼りなかったので12cm角の新しいものに取り替えました。



白い壁に吸い込まれそう。
若干くらっとしてしまいます。



ロフト部分。
左のバッテンは補強です。


ちなみにこの現場へはこんな風景を見ながら爽快に通っているのです。
瀬戸内万歳!




2015年4月15日水曜日

またジッソク

今日の実測はこんな風に遠くに尾道城を臨む位置に建つ築70年余りの古家です。
尾道城は城として使われていたものではなく、新しく建てられたものなのでそれ以上の価値は見いだせないのですが、どこからでも見えるランドマークとしては重要な役目をはたしています。


さてこの古家は空き家になって数年が経っているのですが、つくりがとても丁寧で、職人さんの技とセンスがそこかしこに散りばめられているのです。
この大工さんにならぼくが設計した住宅も手がけてもらいたいと思えるほど見事。

まずはこの階段。
背面の壁に塗られた漆喰の色使いも勉強させられます。
2Fの縁側からそそぐ光の美しいこと。




天井に取り付けられた裸電球のソケットは木製。
それも工芸品並みの質です。
天井に貼られた板の割り付けも潔いし、白っぽい色合いも当時は珍しかったことでしょう。


続いてこの照明。
北欧のアンティークにでもありそうなデザイン。
垂れ壁の黄色もセンスが光ります。



そして天井裏をのぞいてみると、これがまた几帳面なこと。
ここは隠れる場所になるのでまあいいかという気持ちがどうしても表れてしまうものなのですが、棟木も梁も根太も野地板もすべてがビシッとおさまっています。

まるで数寄屋に通じるような材料の選び方、使い方、おさまり方。
そうか、もしかしてこの大工さんは数寄屋をやっていたのかもしれません。

こういう建物に出会うと今を生きる者として襟が正されるのです。ありがたい。